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工作機械のワイパー(テレスコシール)とは?

ここでは、工作機械のワイパー(テレスコシール)の特徴や劣化を原因とした問題・対処法などをまとめています。

工作機械のワイパー(テレスコシール)とは

工作機械は、稼働時に鉄や鋳物、樹脂やアルミといった切粉が激しく大量に広がり散ります。飛び散った切粉はマシンの故障や製品の品質低下につながるため、迅速な対処を行うのが重要です。

ワイパーはテレスコカバーに付けられる部品で、摺動部の隙間をシールできます。カバー内部にクーラントや切粉が入り込んだり、軸部品のトラブルを防げる優れものです。小さく収まるうえ延びも良く、静音性に長けており、スピーディーかつなめらかに滑りながら細かい異物も排除します。

ワイパーの劣化による問題とは?

工作機械のワイパーは、ゴム製であることがほとんどです。ゴムは摩擦抵抗が高いので、長期間使用を続けるとテレスコカバーの摺動でめくれてしまい、隙間から異物が侵入する可能性があります。また、ゴムの膨潤を原因とした割れが発生すると、亀裂から機械内部に切粉が入り込んでしまうでしょう。

万が一、機械内部に異物が侵入した場合、そのまま放置してしまうとボールねじや軸部品など細かい部分が故障し、ラインストップの原因になるため注意が必要です。

ワイパー劣化への対処法は?

ワイパーは寿命が短く、破損や機械が故障してから気付くケースも少なくありません。そのため、ラインストップを招かないためにも、工作機械の日常点検でワイパーの状態をチェックするのが重要です。点検時にワイパーに異常が見られた場合は、すぐに新しいものに取り換えてください。

なお、ワイパーをはじめとした部品の交換は、工作機械の修理を行える会社に依頼することが可能です。メンテナンスに関しては、機械のオーバーホールを行う会社へ定期的に依頼する方法もあります。

工作機械のワイパー・テレスコカバー修理の事例

シャワー機能追加によりワイパーの負担軽減

粉塵が摺動面に付着することでワイパーの摩耗が進行し、精度の低下を課題として抱えている企業の事例です。これまでテレスコカバーにワイパーを取り付けて対応していたので、より効率的に粉塵を除去できるようシャワー機能を追加。これにより、ワイパーが傷みにくくなり、摺動面への粉塵の侵入を防げるようになりました。

このように、課題に合わせてシステムをカスタマイズすれば、機械の耐久性や寿命を大幅に伸ばすことが可能です。特にワイパーは摩耗に弱いので、シャワー機能の追加によって抵抗を少なくするのは非常に有効な対策方法でしょう。

経年劣化による交換事例

半導体関連の製品を扱う企業にて、劣化したテレスコカバーの交換を行った事例です。交換を希望するテレスコカバーは納入してから長期的に使い続けていたため、テレスコカバーや周辺機器の図面がないのが問題点でした。

図面を紛失してしまっていると、ワイパーを取り付けた工作機械メーカーでしか交換できないケースが多く、最悪の場合対応できる会社が見つからない可能性があるため注意が必要です。ただし、中にはお客様の機械に合わせて新たにワイパーや周辺機器の設計・製作を行い、テレスコカバーの交換に対応してくれる会社もあります。

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工作機械おすすめOH・RF業者

GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。

おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。

「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。

技術者のなら

三宝精機工業
三宝精機工業公式HP

引用元:三宝精機工業 https://www.sanpo-seiki.com/

こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ

  • 精度が求められる工作機械
  • 現存しないメーカーの工作機械
  • これは対応できるのか?という不安があるとき

技術者の頭脳なら

スギヤマメカレトロ
スギヤマメカレトロ公式HP

引用元:スギヤマメカレトロ http://sugi-mecha.co.jp/

こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ

  • 高度な改造
  • 付加価値のアイデアの提供を求めるとき
  • 専用機の開発を視野に入れた相談

三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。

「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。

スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。

調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。