古くなった工作機械は、買い替えやレトロフィットなどの対策が必要です。ここでは、新品の工作機械の相場やレトロフィットのメリットなどについて紹介します。
工作機械は、一度購入すればずっと使い続けられるものではありません。特にたくさん稼働している工作機械は、稼働時間による寿命が決められている部品もあり、稼働時間が増加することで故障の確率も上がります。
老朽化による故障の兆候は多少あるかもしれませんが、定期的に機械の状態を事細かにチェックしているような工場でなければ気づくことは難しいでしょう。突発故障を未然に防ぐためにも、工作機械の買い替えやレトロフィットなどの対策が必要です。
工作機械は種類が多いため、汎用旋盤を例に説明します。旋盤の価格相場は、100万~2,000万円程度です。
オーバーホールと新品の価格差はほとんどありません。機械にもよりますが、その差は50万円~100万円程度です。
工作機械は、買取サービスを利用することが可能です。買取サービスで今まで使用していた機械を売り、新しい機械の購入金額の足しにする方法もあります。
買取査定では、減価償却をもとに値段が決められています。購入して間もない状態なら高く買い取ってもらえかもしれませんが、10年以上経過した機械だと購入金額の10%程度の価格となる場合も。また、市場のトレンドやその機械の細かな状況、工作機械メーカーの状況によっても金額が変わります。
さらに、機械の運搬・据付のコストも考慮しなければいけません。これらの料金がかかるため、査定金額はさらに安くなります。こうした査定のポイントについて納得できれば、買取業者を引き取ってもらうのもひとつの手でしょう。
使用している工作機械が、導入して2~3年程度の新しいものなら買い替えの方が良いでしょう。買取サービスを利用して買取してもらい、新しい機械を購入する方法をおすすめします。
ただし、10年以上経過している機械の場合は、買取をしてもらってもあまり利益は出ません。そのため、使用開始から10年以上経過している工作機械はレトロフィットの方が向いています。
レトロフィットのメリットには、使い慣れた機械で製造を続けられることが挙げられます。メーカーが廃業した、メンテナンスサービスが終了した機械でもレトロフィットは可能です。
古くても使い慣れた機械が良いと感じる人は多くいます。特に経験によって身に付けた感覚で作業できる職人は、古い機械で作業をし続けられるのは大きなポイントといえます。
レトロフィットすることで、機能面や性能面の向上が期待できます。演算速度の向上やデータ容量の増加、ネットワーク接続の拡張機能など新しい機能が活用できるプラットフォームにアップデートすることも可能です。
現行の電子部品に交換するので突然故障するリスクが大幅に低下し、信頼性の向上にもつながります。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。