【工作機械のオーバーホール・レトロフィットの会社が探せる】ニッポンのコウサク
【工作機械のオーバーホール・レトロフィットの会社が探せる】ニッポンのコウサク » 工作機械の基礎知識 » 切削条件とは?【工作機械・加工の基礎情報】

切削条件とは?【工作機械・加工の基礎情報】

切削条件を適切に設定することが加工には重要になってきます。このページでは、切削条件の設定方法や注意点などを紹介するので参考にしてください。

切削条件について

工作機械が適切な加工を施すためには「切削速度」「回転数」「送り量」「切り込み量」などの数値を入力しなければならず、この数値を切削条件と言います。この切削条件は加工するモノや工具、形状などによって適正値が変わり、加工するモノを変えるたびに切削条件も変更する必要あるのです。

もし切削条件が適正でなければ、加工精度が悪くなる・時間が要する・刃物が欠けるなどのリスクを高めてしまいます。たとえば加工速度を優先し過ぎれば、加工するモノに負荷を与えてしまい、精度・刃物の寿命などに影響を及ぼすことも。そのた切削条件はバランスを考えながら設定することが大切です。

切削条件はどうやって求める?

切削条件を決める要素は「切削速度」「回転数」「送り量」「切り込み量」などです。それぞれの数値設定を求める方法について見ていきましょう。

切削速度

切削工具が切り取る速さのことで、1分間に切れ刃が進んだ距離で表されます。旋盤加工であれば1回転すると円周分バイト進んだということです。つまり切削工具が進む速さ・切削加工にかかる時間ではないので注意しましょう。

切削速度を上げれば作業時間を短縮でき、仕上げも綺麗になります。ただ切削熱が高まるので工具の寿命は短くなりやすいでしょう。また切削速度が遅い場合も、加工面が粗い・ビビりが発生するなどのデメリットもあるので注意してください。

切削速度 V(m/min)=π×D×N/1000

上記のような算出方法となります。このときのDは旋削加工なら被削材の直径で、穴開け・フライス加工なら刃径です。Nは1分間あたりの回転数となります。

回転数

切削機械の主軸が1分間あたりに何回転するかを表すものです。

回転数 N(rpm(rev/min))=切削速度×1000/π×D

上記の算出方式となり、回転数が上がるほど切削速度も速くなります。

送り速度

切削工具を移動させる速度で、「送り量」「テープ送り」と呼ばれることも。送り速度には複数の表記方法があるため、単位がそれぞれで異なるので注意しなければなりません。

旋削の場合

1分あたりの送り F(mm/min) = 回転あたりの送り f(mm/rev) x 主軸回転数 N(rpm)

フライスの場合

1分あたりの送り F(mm/min) = 一刃あたりの送り f(mm/tooth) x 刃数 t (又は n)x 主軸回転数 N(rpm)

旋削加工の場合は被削材1回転を基準として、上記の算出法で求められます。送り速度を速めてしまうと、加工時間の短縮となりますが、加工面が粗くなる・工具寿命が短くなるなどのマイナス点も。

切り込み

切削工具の切れ刃が被削材に当たっている部分の長さのことで、切り込みが長ければ加工時間は短縮できます。ただ工具が高温になるため注意が必要です。切り込みを決めるのであれば、徐々に増やしていくようにしましょう。

切削条件の決め方について

切削条件を定める際、刃物の材質も大きく影響しています。刃物メーカーが推奨値を設定していますが、高度・耐熱性に優れているモノは高速切削が行える場合がほとんどです。また靱性に優れていれば耐久性が高く、長時間の切削ができます。機械の状態などを考慮して、推奨値よりも低く設定することが多いでしょう。

システムやソフトを利用する

フライス盤やCNC旋盤、複合加工機であれば、切削条件表が内部データとして搭載されています。そのため材質・加工種類などを選択すれば、適正な数値を設定可能です。ただ材質・精度・形状などは色々なケースがあるので、全ての加工で完全にシステムに任せるのは難しいでしょう。

優先順位・バランスを考える

加工精度を優先したい、加工時間を短縮したいなど、何を優先するかを考えることも大切です。またバランスも考慮しながら微調整していきます。

加工中の様子も必ずチェックする

上記のような状況がないかを確認しましょう。少しでも異常を検知したら、すぐに作業を止めることが大切です。

切削条件を求める場合のポイント・注意点

切削条件を求める場合は切削速度や送り速度が適切でなければ、工具が欠ける・加工精度が低下するなどの問題を発生しやすくなります。また切削速度の数値も加工の効率や工具の寿命にも直結するため注意が必要です。さらに使用している機械によっても条件はかわってくるので、様子をみながら調整していきましょう。

Recommended
ここにまず見積もりを頼めば安心
工作機械おすすめOH・RF業者

GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。

おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。

「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。

技術者のなら

三宝精機工業
三宝精機工業公式HP

引用元:三宝精機工業 https://www.sanpo-seiki.com/

こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ

  • 精度が求められる工作機械
  • 現存しないメーカーの工作機械
  • これは対応できるのか?という不安があるとき

技術者の頭脳なら

スギヤマメカレトロ
スギヤマメカレトロ公式HP

引用元:スギヤマメカレトロ http://sugi-mecha.co.jp/

こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ

  • 高度な改造
  • 付加価値のアイデアの提供を求めるとき
  • 専用機の開発を視野に入れた相談

三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。

「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。

スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。

調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。