ここでは、工作機械の油圧機器について、使用されている工作機械の種類や故障による影響などをまとめています。
油圧機器とは、等油圧駆動装置を搭載した機器の総称で、油圧ポンプや油圧シリンダー、油圧モーターなどが含まれます。密閉空間に油を格納し、その圧力を利用して各種機械を運転できるのが特徴です。油圧にはパスカルの定理が応用されており、油圧コントロールにより大きな力を出せます。
以前までは水を使った方法が一般的でしたが、現在では油圧が主流となっているでしょう。なぜなら、水は鉄に触れることで錆が発生し、劣化の原因となってしまうからです。しかし、油の場合は燃えてしまうというデメリットがあるため、油漏れが起きないよう注意しなければなりません。
油圧タンク、油圧バルブ、油圧ポンプから成る油圧ユニット。タンク内には作動油が入っており、油圧ポンプによるエネルギーを伝える役割を担い、チャックの締め付けに使われます。
潤滑油ユニットは、スライドなど移動するユニットの抵抗を抑えるために潤滑油を供給。旋盤をはじめ、物体間の摩擦が起こりやすい部分に使われるでしょう。
プレス加工で利用する工作機械で、機械式プレスと油圧式プレスの2種類があります。油圧式プレス機は、油圧を利用してスライドを往復運動させ、圧力をかけるのが特徴です。油圧バルブをコントロールすれば、加圧パターンや加圧量を制御できます。機械式プレス機よりもストロークが長く、曲げ加工や絞り加工などに向いているでしょう。
油圧機器が故障すると、油漏れをはじめとしたさまざまなトラブルが発生します。いざという時に適切な対処ができるよう、どのようなトラブルが起こり得るのかを知っておくのは非常に重要です。
油圧システム内の配管や接続部に支障を来たすと、油が漏れてしまう可能性があるでしょう。油が漏れてしまうと、油圧が低下して機器が十分な能力を発揮できなくなります。これらは作業品質や生産性に悪影響を与えてしまうでしょう。
また、作業員が漏れた油を踏んでしまった場合、転倒の原因となるため非常に危険です。さらに、周辺環境の汚染や火災発生などの危険性がある点にも気を付けなければなりません。
工業機械には、スイッチやセンサーといった制御回路が含まれています。これらの構成要素が正常に動作しないと、機械が制御できなくなったり信号の誤送信が発生することがあるでしょう。
油圧シリンダーやシールの故障・破損によって、工作機器の稼働時に予期せぬ動きや異常な振動が起こる可能性があります。これらのエラーやトラブルは正確な位置制御や品質に悪影響を及ぼすリスクがあるので、早めに問題を解決するのが重要です。
油圧機器に何らかのトラブルが発生した場合、アラーム音とともに機械が止まります。油量が減りやすいと感じている場合は、油圧機器や接続部分から油漏れが起きていないかなどを確認しましょう。問題がなければ、油圧回路フィルターや油圧油の交換を行い、油の粘度が高くなったり劣化するのを防ぎます。油圧部品は高額なものがほとんどのため、定期点検により修理を防ぎましょう。
定期的に自動車のオイルを交換するように、油圧機器のオイルも1年に1回程度の頻度で交換しなければなりません。なぜなら、油圧トラブルは作動オイルの粘度コントロールと丁寧な清掃で防げるからです。
一方で、作動オイルの粘度が高かったり劣化している場合、さまざまな不具合を引き起こします。そのため、油圧タンクの作動オイルは決まったスパンで交換してください。
高温になりやすい真空ポンプは、異物が入り込みやすい部分です。そのため、半年に1回はオイル交換をする必要があります。また、定期的なエキゾーストフィルターのメンテナンスも重要で、汚れの程度によっては交換しなければなりません。これらのメンテナンスを行うことで、真空ポンプの寿命が大幅に伸びます。
油圧機械の主要部ともいえるピストンラムは、汚れや破損があると油漏れや油圧の低下を招きます。逆に、定期的にパッキン交換を行っていれば、油圧機器を半永久的に利用できるでしょう。なるべく早くラムの異常に気付くためには、日常点検としてふき取り清掃を行うのがおすすめです。
油圧機械は盤面に大きな圧力をかけており、長期間使用していると盤面が歪んだり凹んだりします。そのため、製品の精度を高い状態でキープできるよう、定期的に平行度をチェックしなければなりません。
油圧機器は、工作機器の動力を担う重要な部分です。そのため、油圧機器にトラブルが発生すると、機械自体が上手く動作しなくなる可能性があり、定期点検や早急な修理が需要となります。
ただし、工作機械のメンテナンスは知識や経験、専用の器具などが必要ですし、普段業務をしている中でメンテナンスをする時間がつくれないなどの問題を抱えている企業もあるでしょう。自社で対応ができない場合は、オーバーホールなど機器の修理・メンテナンスをする会社に依頼方法も検討するのが重要です。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
引用元:三宝精機工業 https://www.sanpo-seiki.com/
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
技術者の頭脳なら
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。