このページでは、旋盤などのベアリングに不具合が発生した場合の対処方法について解説します。自分で修理・交換を行う場合の手順例のほかに、自力での対応が難しい場合の対処法についても紹介しているので、参考にしてください。
旋盤などの工作機械のトラブルとしてよくあるのが、ベアリングやボールねじを原因とする不具合です。部品加工を行っていて以下のような症状がある場合は、ベアリングやボールねじに問題がある可能性があります。
ベアリングやボールねじのほかに、モーター単体や内部に溜まった切りくずが不具合の原因になっていることもあります。ただ、「ベアリングやボールねじを切り離してモーター単体で動かしてみたら異音がしなくなった」「切りくずは溜まっているものの軸を邪魔するほどじゃない」といった場合は、ベアリングやボールねじに問題がある可能性が高いでしょう。
ベアリングやボールねじに問題がある場合、基本的には新しいものに交換すれば不具合は解決します。ベアリングやボールねじは長く使っているとどうしても劣化するため、大きなトラブルに発展する前に早めに対処するようにしましょう。
ベアリングは適切に使用していたとしても、フレーキングによって寿命に達し、壊れてしまうことがあります。フレーキングとは、外輪と内輪の軌道面や転がり面に対する圧縮応力が原因となり、軌道面や転がり面の表層部がうろこ状にはがれ落ちてしまう現象のことです。
ベアリングの必要寿命は、使用する条件や機械によって異なります。ちなみに必要寿命とは、使用する条件や機械ごとに定められた、動作を保証する寿命のこと。たとえば小型モーターの必要寿命は8,000~12,000時間(低頻度・長時間運転の場合)、工作機械だと12,000~30,000時間(低頻度・長時間運転の場合)が目安です。
ベアリングを適切に使用していても寿命に達すると壊れてしまうので、必要寿命に応じて交換を行う必要があります。
ベアリングの修理・交換方法の例として、NC旋盤のX軸における修理・交換の大まかな作業内容を紹介します。
上記の手順はあくまでも一例で、機械によって作業内容も変わってきます。また、ボールねじは非常に高価なため、ボールねじ単体に問題がない場合は、サポートベアリングだけを交換することもあります。
ベアリングの修理や交換を自分で行いたくても、「修理や交換を行う時間がない」「特殊な器具が必要で対応が難しい」といったこともあるはず。自分で修理や交換を行うのが難しい場合は、ベアリングの修理に対応しているメーカー、もしくは機器のオーバーホールを行っている会社に依頼しましょう。
古い機械だと修理に必要な部品の在庫がメーカーになく、対応が難しい場合もあるので、そういったときはオーバーホールを行っている会社に依頼するのがおすすめです。経年劣化などでベアリング以外にも不具合が発生する場合があるので、定期的に点検・修理してもらうと良いでしょう。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
引用元:三宝精機工業 https://www.sanpo-seiki.com/
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
技術者の頭脳なら
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。