マシニングセンタを始めとする工作機械は、コンプレッサーによって圧縮された空気(エアー)の供給があって初めて正しく動作します。
工作機械のトラブルや故障を防止するうえで、エアー供給回路およびコンプレッサーの定期的な点検・メンテナンスは非常に重要です。
マシニングセンタを始めとして、多くの工作機械はコンプレッサーによって圧縮された空気(エアー)の供給がなければ正しく動作しません。例えば、
といった機能にエアーが必要です。
エアーが正しく供給できなかったり、あるいは汚れていたりすると、これらの機能がすべて使用できなくなり、最悪の場合には機械そのものの故障につながることもあります。
エアーは、
されたのち、エアータンクで貯蔵され、その後、清浄度を高めるために、
といった過程を経て、圧力スイッチを介して工作機械に供給されます。
粉塵や油、水分を含んだ清浄度の低いエアーは機械の故障の原因になります。そのため、定期的にエアー供給回路を点検およびメンテナンスする必要があります。
特に、エアーフィルターのエレメントは定期的に点検・交換するようにしましょう。汚れたエアーフィルターのエレメントをそのまま使い続けると、粉塵や油分、粉塵がフィルターを通過し、エアー制御機器や読み取り装置の故障や機械本体の錆の原因となります。
圧力計の電源を入れ、エアーの圧力を確認します。バルブを調整しても圧力が基準値に届かない場合、供給回路の点検が必要です。
2. フィルターエレメントの圧力を確認機械の電源を入れ、目詰まりチェッカーのインジケーターを確認します。インジケーターが交換時期を示している場合、エレメントの交換が必要です。
また、油分によってエレメントが汚れている場合には、インジケーターの表示に関わらずエレメントを交換して下さい。
空気を圧縮するコンプレッサーも定期的なメンテナンスが必要です。特に定期的な水抜き(ドレン抜き)とオイル点検・交換はコンプレッサーのトラブルや故障を予防する上でとても重要です。
コンプレッサーが空気を圧縮する際、空気の中に含まれていた水分が結露しコンプレッサー内部のタンクに蓄えられます。このタンクの貯められた水がドレンと呼び、ドレン抜きとはこのドレンを抜く作業のことを指します。
ドレンについて、「ただの水だし、放っておいてもいいのでは?」と考える人も少なくありませんが、ドレンがタンクに溜まったままだと、
といったトラブルの原因になります。
トラブルのリスクを最小限に抑えるためにも、ドレン抜きは定期的に行う必要があります。では、ドレン抜きはどれくらいの頻度で行えばいいのでしょうか?
空気に含まれる水分の量はその日の天気や湿度、気温などに左右されます。したがって、ドレンの発生量は一定ではなく、ドレン抜きも湿度や気温、季節に応じて頻度を変えて行う必要があります。
基本的には、梅雨時や夏季は1日あたり2~3回を、それ以外の季節であれば1日1回を目安にすると良いでしょう。ただし、地域や業種によっては、年間を通じて湿度が高い環境で作業を行うこともあります。そうした場合には、季節を問わず1日あたり2~3回のドレン抜きが必要です。
コンプレッサーには給油式と無給油式がありますが、給油式のコンプレッサーの場合、定期的なオイル交換が必要です(ただし、無給油式のコンプレッサーであっても作動油としてのオイルは必要です)。
オイル交換を怠ると、コンプレッサーの動作が安定しなくなり、最悪の場合には故障の原因にもなります。
コンプレッサーのオイルは以下の手順で交換します。
コンプレッサーのオイル交換は、1年に1~2回程度の頻度で行いましょう。ただし、コンプレッサーを頻繁に使っている場合、より短い頻度でのオイル交換が必要です。
ドレン抜き・オイル交換と併せて以下のトラブル・故障対策をやっておくとより安心です。
コンプレッサーは空気を圧縮する際に大きな熱を発しますが、コンプレッサーの内部に熱が溜まり過ぎると故障・トラブルの原因になります。そのため、コンプレッサーを使用する際には、しっかりと換気をして室温を下げる必要があります。
特に夏季は熱が溜まりやすいので注意が必要です。中には扇風機をコンプレッサーに当てる工場もあります。
一部の屋外設置型コンプレッサーを除き、ほとんどのコンプレッサーは雨水の侵入に強くありません。そのため、コンプレッサーを屋外ないし半屋外に設置している場合には注意が必要です。
埃や鉄粉がコンプレッサーのフィルターで目詰まりを起こすと、動作不良や故障の原因となります。
どうしても他の設置場所がないという場合を除いて、コンプレッサーは可能な限りほこりや鉄粉、湿度が少ない場所に設置するようにしましょう。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。