こちらでは、中ぐり盤の種類やマシニングセンタとの違い、発生する可能性のあるトラブル、メンテナンス方法などを紹介しています。
ドリルなどによる穴あけ加工に対して、その穴を内側からさらに削ることで穴を大きくする場合などに、中ぐり盤が使用されます。ドリルの直径を超えるサイズの穴をあけたい場合のほか、高い精度で穴を加工したい場合にも活躍します。
中ぐり盤にはいくつかの種類があります。ここでは4種類の中ぐり盤について、それぞれの特徴を紹介していきます。
主軸が水平方向になっている中ぐり盤を、横中ぐり盤といいます。切りくずの排出性が高いです。大きな穴や深い穴になるよう加工したい場合に適しています。また、主軸を動かして作業を進めていくので、被加工物を動かす必要がありません。そのため、サイズの大きな被加工物を扱う際にも適しています。
主軸が垂直方向になっている中ぐり盤を、立中ぐり盤といいます。主軸が垂直方向なのでたわみが少なく、精度を維持しやすいという特徴があります。ただし、貫通穴を開ける加工ではない場合、切りくずの排出性が課題になります。
主軸の位置を精密に調整できる装置をそなえた中ぐり盤を、ジグ中ぐり盤といいます。高い精度で加工を行わなくてはならない場合には、この中ぐり盤が活躍します。
数値制御装置を備えた中ぐり盤を、NC中ぐり盤といいます。プログラミングどおりに、加工作業が自動で進められます。作業の効率化や省人化の実現を優先させたい場合に適しています。
中ぐり盤でできる中ぐり加工は、マシニングセンタでも対応できます。
オートツールチェンジャーという工具交換装置が搭載されているので、マシニングセンタの場合、人のによる工具の付け替え作業をせずに済みます。穴あけ・ねじ立て・フライス加工などの複数種類の作業を連続しておこなえるだけでなく、精度のバラつきを抑えて大量生産することも可能です。
中ぐり盤の場合は、用途が中ぐり加工に特化されています。より高精度で中ぐり加工をしたいときに適しています。
X軸・Y軸・Z軸の3軸が動く横中ぐり盤の、Y軸が動かないという症状
電磁継電器が故障原因となっている可能性があります。ちなみに、電磁継電器とは、Y軸を動かすモーターの操作回路に使われているリレーのことです。
中ぐり盤が故障した際には、修理を依頼して対応することが可能。状態が悪ければオーバーホールによって修理を行うことができます。対応が可能な会社であればレトロフィットの依頼もできるでしょう。機能性の向上が見込めるほか、部品を新しくできるため以後の修理費用を抑えられるなどのメリットがあるため、古い中ぐり盤を使用している場合は検討して見てもよいでしょう。レトロフィットは、次にあげるように、古い機器への対応としては多くのメリットを得られる方法だといえます。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
引用元:三宝精機工業 https://www.sanpo-seiki.com/
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
技術者の頭脳なら
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。