治具ボーラーは、精度の高いオーバーホールを実施するうえで欠かすことができない工作機械です。その概要や役割、マシニングセンターとの違いや導入するメリットなどについて紹介します。
治具ボーラーは、高速かつ正確に穴の位置を確認して穴を開けるために使用されることが多い工作機械のひとつです。一般的に、別の機械によって素材に穴を開けた後に使用されることが多く、穴を少しずつ拡大することにより、穴を見つけたり、正確性を確保したりすることが可能。
また、フライス盤の一種として、金属やその他の類似素材の成形に使用されるツールでもあります。
治具ボーラーは、高い精度が求められる治具の穴開け用途に使用される中ぐり盤と呼ばれることもあります。主軸の位置を高い精度で位置決めする機能を備えており、ミクロン単位の精密加工が行えることが特徴です。
ジグ中ぐり盤には、主軸の向きにより、縦型、横型の2種類があります。
治具ボーラーは、単に穴を開けるボール盤と異なり、極めて正確な位置決めをしたうえで、マイクロボーリング装置を用いて穴開けを行います。高速回転かつ微細な送りで精度の高い真円度、直角度が出るようにボーリング切削仕上げを実施。
主に超硬合金製、高速度工具鋼製などのチップ刃のポーリングバイトを使用することにより、内径を正確に仕上げることができます。
機能面においては、治具ボーラーとマシニングセンターに大きな違いはありませんが、治具ボーラーは、マシニングセンターと比較して垂直方向の加工精度が優れています。
また、マシニングセンターは切削加工を伴う量産製作に適しているのに対し、治具ボーラーは、取扱いが難しく単品生産に向いています。
治具ボーラーは、位置決めの精度の高さが大きな特徴であり、仕上がりが美しいことも魅力です。また、経年劣化により位置決め精度が劣化することもないため、コスパに優れた工作機械のひとつであるとも言えるでしょう。
摺動面に関しても、構造上の特徴から作業者が自分の手によりミクロン単位で削ることができます。そのため、きさげを行い限りなく平面にし、滑りやすくすることが可能。
大量生産には向きませんが、高い精度を発揮することができるため、単品製作で熟練職人が在籍する業者が保有するのに向いている機械と言えます。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。