【工作機械のオーバーホール・レトロフィットの会社が探せる】ニッポンのコウサク
【工作機械のオーバーホール・レトロフィットの会社が探せる】ニッポンのコウサク » 工作機械の基礎知識 » 【工作機械】絶縁不良の原因と修理・対策について

【工作機械】絶縁不良の原因と修理・対策について

ここでは、工作機械で絶縁不良が起きる原因や修理・対策法などについてまとめています。工作機械の基礎知識を知りたい人は必見です。

絶縁不良とは?

絶縁不良とは、電気回路中の絶縁材料が何らかの不良を起こし、本来であれば絶縁されていなければならない機械に電流が発生したり電気的な接触が生じる現象を指します。絶縁材料は長期間の使用や湿気、温度変化といった外的要因によって劣化するため、その原因をしっかり知っておかなければなりません。

紫外線による経年劣化

紫外線は絶縁材料だけでなく、さまざまな材料を劣化させる要因となります。紫外線による絶縁材料の劣化は、電気信号の遮断や漏電を招くため非常に危険です。屋外で使用している電気設備はもちろん、屋内でも蛍光灯などの照明が発する紫外線で経年劣化が進み、絶縁不良が起こりやすくなります。

温度や湿度による劣化

絶縁材料は高温多湿の環境に弱いのが特徴です。急激な温度変化によって結露が発すると、絶縁不良による漏電を起こしてしまう可能性があります。絶縁不良を防ぐには、温度や湿度を一定に保てる環境下で設備を使用するのがポイントです。

電気的な原因

電気設備に電圧がかかりすぎると、絶縁材料が処理しきれず劣化し、絶縁不良が起こるケースがあります。また、サージの異常や雷による直撃で必要以上の電圧が発生した場合も、絶縁材料にダメージが加わり絶縁不良を起こすことがあるでしょう。

絶縁不良によって発生する問題

工作機械の故障や破損

絶縁不良によって電気回路中の電気信号に異常が発生すると、機械が正常に動かなくなります。また、電圧をうまく制御できなくなることで、配線や部品が故障・破損する可能性もあるでしょう。

感電や漏電のリスク

絶縁不調によって漏れ出した電流が可燃物や人体に触れてしまうと、感電事故や大きな火災につながる可能性があります。最悪の場合命を落とす事故につながるリスクもあるため、細心の注意を払わなければなりません。

電波干渉・電気損失の発生

絶縁不良によって電気回路内から高周波の信号が発生した場合、高周波信号が周辺機器の電波に干渉し、他の機器もうまく動作しなくなるリスクがあります。また、制御されず流れ出た電流は、電力損失の増加に直接影響を与えます。電力効率が低下すれば電気料金も増えてしまうため、企業にとって大きな損失になる可能性が高いです。

絶縁不良を直すには?

絶縁材料の交換

絶縁材料が劣化した場合、早急に新しいものへと交換するのが需要です。とはいえ、絶縁材料を交換するには電気機器の分解が欠かせないため、専門的な知識や技術を持つ人が対応しなければなりません。

絶縁コーティングで劣化を防ぐ

ポリウレタンや樹脂を使用した絶縁コーディングは、絶縁材料の表面に塗布することで劣化の防止につながります。しかし、電子回路に電流が流れている状態での作業は難しいため、電気機器の分解ならびに作業の中断が必要になるでしょう。

オーバーホール

絶縁劣化の状態が激しい場合、電気機器の分解や部品の交換といったオーバーホールを行うことになるでしょう。オーバーホールは専門家に任せる必要があるため、対応可能な会社に依頼するのが望ましいです。

絶縁不良の点検方法は?

絶縁不良を予防するには、日常点検や定期点検で絶縁抵抗を管理するのが重要です。絶縁抵抗を測定するにはメガテスターを使います。メガテスターは回路の絶縁状態をチェックするためのものです。

あらかじめ設備に取り付けておくことで、好きなタイミングでオートチェックができる「絶縁抵抗監視装置」もあるので、よりこまめに絶縁状態を確認したいという場合は採用を検討しても良いでしょう。

メガテスターの測定手順

電源を切る

安全な測定を行うために、まずは測定する機器や回路の電源を切りましょう。その後、機器に滞留している静電気を逃がすために、スイッチやヒューズ操作によって完全に電源を落とします。

テスタの接続

測定したい機器や回路にメガテスターの測定端子を接続。一般的に、測定端子は2本用意されており、1本は機器や回路の設地側に、もう1本を高電圧側に繋げます。

測定電圧の設定

メガテスターには、もともと定格の測定電圧が定められています。測定を行う前に、測定対象の機器や回路よりも高い電圧をかけてしまわないよう、適切な測定電圧を設定しましょう。

測定の開始~結果確認

測定電圧を設定したら、いよいよ絶縁抵抗値を測っていきます。測定時間が長いほど測定結果の正確性も上がるため、あらかじめ測定時間を決めておくと良いでしょう。なお、測定時間は絶縁抵抗値を確認したい機器や回路によって異なるので、メーカーのマニュアルなどから適した時間を設定してください。

測定が終わり次第、結果をチェックします。絶縁抵抗は高いほど絶縁状態が良いため、間違えないよう注意が必要です。万が一測定結果に問題が発生した際は、再度測定を実施するか点検・修理といった対策を行います。

メガテスター使用時の注意点

メガテスターには、アナログタイプとデジタルタイプの2種類が存在します。どちらも測定手順は同じで、絶縁抵抗をきちんと計測するために直流電流を使用するのが特徴です。そのため、計測時は電路を過電遮断器や開閉器で区切り、電路ごとに絶縁状態を確認しなければなりません。

なお、半導体はメガテスターから発生する高電圧で破損する恐れがあるため、計測対象の回路に半導体がある場合はトラブルを防ぐために回路から切り離しておきましょう。

Recommended
ここにまず見積もりを頼めば安心
工作機械おすすめOH・RF業者

GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。

おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。

「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。

技術者のなら

三宝精機工業
三宝精機工業公式HP

引用元:三宝精機工業 https://www.sanpo-seiki.com/

こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ

  • 精度が求められる工作機械
  • 現存しないメーカーの工作機械
  • これは対応できるのか?という不安があるとき

技術者の頭脳なら

スギヤマメカレトロ
スギヤマメカレトロ公式HP

引用元:スギヤマメカレトロ http://sugi-mecha.co.jp/

こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ

  • 高度な改造
  • 付加価値のアイデアの提供を求めるとき
  • 専用機の開発を視野に入れた相談

三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。

「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。

スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。

調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。