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工作機械の設置環境について

このページでは、工作機械の設置環境について、設置時のポイントや注意点などをまとめています。

設置環境による工作機械への影響

工作機械を導入する際、加工性能を最大限引き出すためには、機械の設置環境にこだわる必要があります。具体的には、地盤や温度・湿度、周囲の振動や電源・圧縮エアに気を付けなければなりません。

そもそも工作機器には、使用する機器の精度が加工部品の品質にそのまま反映する「母性原理」といった特性があります。そのため、高品質かつ高精度な部品をつくるには、精度の高い工作機器で作業を行う必要があるということです。

工作機器の精度は設置環境によって左右されます。とくに、精度の均一性を保つためには、恒温環境を感知・維持できるかが重要となるでしょう。

工作機械の設置環境のポイント

地盤

工作機器を支える役割を持つ地盤は、加工精度を高い状態でキープするのに重要な部分です。据付地盤の場合は、地耐力が大きく勾配や凸凹のない滑らかな状態であるのが望ましいでしょう。

加工精度を維持するには設置する機械と場所に沿った基礎が必要なので、メーカーの指定する基礎図にしたがって基礎をつくるのが一般的です。特に、地盤が柔らかく、工作機械を設置した後に地盤沈下や傾きの恐れがある場合や、より高精度な加工を希望する場合は、基礎工事が欠かせません。

温度や湿度

温度・湿度の変化が激しい環境では、工作機械の加工精度を最大限発揮できません。季節による寒暖差はもちろん、室内と屋外の温度差でも精度に影響を及ぼすため、温度変化が少ない場所への設置が好ましいでしょう。

具体的には、風の当たらない場所、直射日光による温度上昇のない場所、熱源から離れた場所、湿度75%以下で結露が発生しない場所などが挙げられます。なお、周囲温度は0~45度が適しており、40度以上の環境で使う際はモーターのオーバーヒートに気を付けてください。

周囲の振動

機械そのものの振動はもちろん、周辺の振動にも気を付ける必要があります。工作機械で加工作業を行う場合、どんな環境下でも振動は発生します。しかし、振動が大きいほど加工面や加工部品のクオリティが下がってしまうため、プレスや鍛造機など大きな振動が発生しない場所に機械を置くと良いでしょう。

また、振動によって品質が低下するのは、導入を検討している工作機械だけでなく周辺機器も同じです。そのため、設置場所が限られてしまっているなど周囲に他の機器がある場合は、防振溝を取り付けるなどの防振対策が必要となります。

電源・圧縮エア

機械ごとに適した電圧が供給されない場合、正常に動作しないなどのトラブルが発生します。そのため、適切な容量を供給できる電源も用意しなければなりません。本稼働を行う前にテスターでチェックし、電圧変動が±10%を超過する際は定電圧装置を設置してください。

また、電源と同時にエア源も適したものを採用する必要があります。圧力が0.5MPa、吐出量が5.82NL/回の製品を導入するのが一般的で、圧縮エアは破損を防ぐために清浄・乾燥したものを使用しましょう。

工作機械を移設する場合は?注意点について

レベル出し作業を行うまでに時間を要するなどの理由で、機械を仮置きしておくケースがあるでしょう。長時間の仮置きで機械に歪みが生じると、十分な精度を引き出せなくなる可能性があるので注意が必要です。このようなトラブルを回避するには、一時的にレベル出しをした状態ですべてのジャッキをきかせておきましょう。

また、電圧だけでなく三相交流回路の確認も必須です。逆相の場合、予期せぬ動作やエラーの原因となります。さらに、移設後の据付やレベル出しでは、静的精度の測定作業がうまくいかないケースがあるでしょう。原因を特定するためにも、移設前のデータを控えておくのが重要です。

電源を取り出して機械の初期設定が分からなくなることもあるので、原点復帰位置のチェックも忘れないでください。

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