工作機械のNCリプレースとはどんなものなのかについて紹介。また、どのような場合に依頼するといいのかとともに、主な内容や業者選びのポイントなどについて説明します。
NCリプレースとは、NC装置などの電装部分の交換を行うことにより、既存機械を継続して使用できるようにするものです。NC工作機械には、プログラムにより機械の動きを制御するNC装置などのシステムが採用されています。
手動とは異なり、連続加工や大量生産が可能となるメリットがある一方で、使用年数を重ねると電気的なトラブルを主な原因として、トラブルが生じることも。制御装置の老朽化やリミットスイッチ、ソレノイドバルブなどの部品の劣化など、さまざまな原因が考えられます。
既存の工作機械が、以下のような状態であればオーバーホールだけでなくNCリプレースすべきと言えます。
NCリプレースの内容は、取り扱う業者によっても異なる場合がありますが、一般的には次のような内容になります。
NCリプレースは、スポット的なメンテナンス対応で実施する場合やレトロフィットの一環として含まれている場合、改造サービスのひとつとして対応している場合など、業者によってさまざまです。
工程やNCリプレースの内容、費用、納期にも違いが生じる可能性があるため、依頼する前に確認するようにしましょう。
NCリプレースは、電気的なトラブルを解消したり、交換により新たな機能を付加したりするものであるため、依頼する場合は機械系統だけでなく電気系統にも精通している業者に依頼する必要があります。
業者の中には、入手困難な部品の自社制作が可能で電装部分、デバック、現場NC化などのレトロフィットに対応しているところもあるので、一度相談してみるといいでしょう。
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。