日立精機は、NC旋盤やフライス盤などの工作機械の製造・販売を手掛け、2002年に廃業しています。会社の特徴や廃業後に事業を引き継いだ会社、日立精機の工作機械について紹介します。
すでに廃業している日立精機ですが、まだ一部部品はDMG森精機から入手可能な場合もあり、オーバーホールに関しても、対応してくれる会社もあるので、ぜひ当サイトを活用してより良い会社を探してください。
現存しないメーカーもできる!
工作機械のオーバーホール・
レトロフィットの会社を探す
日立精機は、1936年に国産精機株式会社として設立し、工作機械の製造・販売をスタートしました。NC旋盤や自動車部品加工用の工作機械をメインに、製造・販売事業を手掛ける大手メーカーとして、業界からも注目されていました。
戦前に日立製作所系の日立工作機などと合併したことにより「日立」となっていますが、実際に資本関係はなし。2002年の廃業に伴い、工作機械に関わる事業は、森精機製作所(現在のDMG森精機)とエツキに引き継がれています。
日立精機廃業後、工作機械事業の大半を引き継いだのは森精機グループです。DMG森精機は、グローバルに展開する工作機械メーカーであり、高性能、高効率な工作機械を提供しています。
ミーリング能力、優れた操作性を誇る5軸加工機は、作業者の手を煩わせることなく、1台でさまざまな加工を高精度に行うことが可能。中古機械も取り揃えており、オーバーホールや新機能を付加するレトロフィットにも対応しています。
日立精機のフライス盤事業を引き継いだのは、日立精機の委託生産先であったエツキです。日立精機の技術を継承しながら、技能五輪全国大会使用の汎用フライス盤を製造。
高剛性や重切削性に優れており、熟練職人によるきさげ加工技術により、ミクロン単位の加工に対応しています。工作機械の摺動性、耐久性、高精度の摺り合わせにより、レベルの高いオーバーホールに対応可能です。
加工時の経常精度の安定や高速・高出力主軸による、切削時間の短縮、X・Y軸の早送り(40m/min)のほか、独自の省段取り機能により、高生産性を追求したマニシングセンタです。
潤滑油を使用しないため、クーラントの劣化を削減することができ、油圧レス、省電力で環境にも優しい機械。ワークに干渉しないATCにより、操作性にも優れています。
ここからは、日立精機のオーバーホール・レトロフィット事例を紹介します。横型マシニングセンタ(HC400)・マシニングセンタ(MY50-50H)・マシニングセンタ(HS500)の事例を詳しく解説しています。
日立精機株式会社製 横型マシニングセンタ HC400のオーバーホール事例です。受注内容はオーバーホール(精度更生)に加えて、NC交換(FANUC 0i-TF)や電気回路図(ハード図)などの機能追加が行われています。劣化した操作盤も一新し、加工精度と生産性の向上を叶えました。追加機能として、主軸の回転と軸の送りが同期するように制御される「リジットタップ加工」も行われています。
オーバーホール前
オーバーホール後
事例参照元:塩田工業株式会社公式HP(https://www.shiotakogyo.com/example3.html)
マシニングセンタ HITACHI_MY50-50Hのオーバーホール事例です。一目で状態が悪いことが分かる機械ですが、オーバーホールで分解・清掃・部品交換などを行ったことで、サビや汚れがなくなり稼働初期の状態を取り戻しました。
本体も汚れがでくすんでいたものが一新され、新品のようにきれいです。劣化していたパーツも交換されたことで、生産性の向上・精度の向上が期待できるでしょう。
オーバーホール前後
事例参照元:塩田工業株式会社公式HP(https://www.shiotakogyo.com/example3.html)
劣化が激しいマシニングセンタ(HITACHI_HS500)のオーバーホール事例です。古い機械や劣化が激しい機械であっても、オーバーホールをすれば不具合を解消して稼働当初のような精度を復元できます。
HITACHI_HS500もサビや汚れがひどい状態でしたが、解体・清掃されて精度を復元しています。精度の向上や不具合の解消はもちろん、要望に応じたオーバーホールの実現が可能です。
オーバーホール前後
事例参照元:塩田工業株式会社公式HP(https://www.shiotakogyo.com/example3.html)
GoogleやYahoo!といった複数の検索エンジンで工作機械のオーバーホール(OH)やレトロフィット(RF)を手掛ける会社を調査。2022年1月4日調査日時点で上位に表示された19社を、さらに調査していきました。
おそらく皆さんが一度は聞いたことがある会社ばかりかと思います。
「自社内で電装部分が一気通貫で担当できる」ことを大前提に、「技術者のスキルが高い」ことを証明する「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」という3つの項目を満たす会社を追加調査したところ、これからご紹介する「三宝精機工業」「スギヤマメカレトロ」が該当しました。
技術者の腕なら
こんなOH・RFを依頼するのがおすすめ
三宝精機工業は、【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」2点を満たし、【3】機械技術者が27名在籍、大型機械も自社内で直せる規模。
「技術力」としたのは、技術者の研修や技術の継承に関する記述の量が、調査した19社中一番多く、また廃業した昌運工作所のアフターサービスを日本国内外で唯一正式移管されているということが理由です。
スギヤマメカレトロ【1】電気技術者が自社内におり、【2】「技術者の研修や技術継承に関する記述がある」「設計図がなくても対応可能」「専用機の設計製作をやっている」3点を満たし、【3】社員数110名を擁し、本社・拠点工場とは別に、金型工場・大型機工場を、海外にも強力会社を持ちます。
調査した他の18社にはない、専用機の設計・製作の事例も多いため、「頭脳」としています。